お客様に寄り添い税務を超えて幅広いサポートを目指す
港区麻布で会社顧問や起業支援、不動産などの資産税相談など幅広く対応している山下桂税理士事務所。30年を超える経験を生かしお客様の悩みに親身に応えることをモットーとしています。今回は代表の山下桂税理士にお話をうかがいました。
山下 桂 税理士
山下桂税理士事務所
更新
幅広い相談に乗りながら、余計なコストを省いて低価格で質の高いサービスを実現
ー 山下税理士事務所の特徴を教えてください
山下 桂 税理士
当事務所の特徴のひとつは、余計なコストをかけずにお引き受けするということを実践していることです。
お客様としては費用をかけたくないというニーズが高いので、できるだけ、現金出納帳はエクセルで作ってもらうとか、お客さんになるべく負担にならないシステムを作って、できることをやっていただく。預金に関してはネットバンクを使っている方が多いのでcsvデータで提供してもらうといった形をとっています。そうするとこちらも入力などの手間が軽減されるので、その分のコスト削減が可能になります。
当事務所ではかなり以前からこのような形をとっているんですよ。
ー クラウド会計ソフトのようなものですね?
山下 桂 税理士
今はMoneyForward(マネーフォワード)やfreee(フリー)などのクラウド会計ソフトを取り入れている事業所も増えていますが、預金のデータを取り込んで仕訳を入れるなど、当事務所ではこれに近い状態の事を約30年前からやっています。
エクセルに関数を取り入れて自動計算ができるようにして、出納帳を作ると仕訳が自動的に作れるようにシステムを作っています。預金のデータを入力すると預金に関する仕訳ができたり、特許事務所などで売り上げのデータ一覧があるとそこから全部仕訳のデータも作ってしまうといった形になっていて、今のクラウド会計ソフトに似たことができるようになっています。
例えば「東京電力」と摘要があると「水道光熱費」という科目コードが自動的に入力できるようになっていたり。どなたにもわかりやすく作っています。
これは一例ですが、これに限らず生産性を上げられる仕組み作りは今でも色々考えながら改善しています。
ー データ入力を自分で行ってもらうことでお客様のコストダウンというニーズに応えているということですね?
山下 桂 税理士
もちろん領収書を整理するということからもお引き受けしてますが、入力作業をご自身で行っていただくことで、昔ながらのアナログ的な領収書から処理するケースと比べて、7~6掛けぐらいの金額でサービス提供が可能になります。
他の税理士事務所で年間50万円かかるところを、そういったコストダウンができる仕組みを作って例えば30万円で提供するといったことを実現しています。
ー 経理の経験が全くない方でもできるものですか?
山下 桂 税理士
独立開業される方は仕訳の概念がよくわからないという人も多いですが、出納帳の説明をすれば簡単な部分は大体はわかってもらえるので、必要なデータの入力は問題なくできます。
最近のお客様は、自分でエクセルデータを作っている人も多いです。最初からクラウド使ってデータを入れている事業者も増えていますね。当事務所でもエクセルデータはもちろん、それ以外にもMoneyForward(マネーフォワード)やfreee(フリー)といったクラウド会計サービスもサポートしているので基本的にはどんなニーズにも対応しています。
ー 山下税理士事務所ではどういったお客様が多いですか?
山下 桂 税理士
現在は法人事業者、個人事業者の税務会計顧問が約8割、残り2割がこれまでのいろんなご縁から資産税などの依頼をいただいた方です。
最近は独立開業や会社員の副業などでのご相談も増えています。個人で輸出入業を行ったりアフィリエイトをやっているという人も、増えてご依頼を頂いています。
ー 新規のお客様からはどんなご相談を受けますか?
山下 桂 税理士
事業を始める場合には各種届出や取引先との契約など、税務会計よりも前にやるべきことがたくさんあります。そうしたことも初めての方の場合にはどうしていいのか分からないのが普通です。
ですから税務会計に限らず、まずは事業をやっていく上でおきる様々な悩みに対して、こちらでできることはすべてフォローするようにしています。
私にできないことは様々なネットワークがありますので、他のしかるべき専門家につなぐなど幅広く対応しています。
ー 初めて事業を立ち上げる場合は不安なことも多いですから、いろんな相談に乗ってもらえるのは心強いですね
山下 桂 税理士
新規事業を始める時はもちろん、事業を始めてからも経営者の悩みはつきません。少しでも不安を解消できるよう、なるべく素早く対応できるようにと考えています。
今はメールだけでなくLineを使うお客様も多くなっているので、必要に応じてLineグループを作って処理を進めたりということも積極的にしています。このような形で、問い合わせがあれば基本的に24時間以内に返答するよう心がけています。
ー 土日にも面談を行っているとお聞きしました
山下 桂 税理士
今後は独立開業だけでなく、会社員も副業が認められる方向なので、会社に勤めながら事業をやる人も増えてくると思われます。そうすると面談も土日や夜希望というケースも増えてくるでしょう。現に最近はそういった要望も出てきているので、できるだけお客様の希望に応えています。
当事務所では毎週土曜日日曜日に面談を受けているというわけではありませんが、希望がある時にはお客様と擦り合わせをしながら柔軟に日程を決めています。
ー お客様はどんな業種の方が多いですか?
山下 桂 税理士
サービス業、物販、小売、輸出入、デザイン会社とか設計事務所、弁理士事務所などが多いです。通常の会計税務だけでなく、振込から全てを代行する総務的な業務を引き受けているお客様もいます。
これはちょっと特殊なケースなのですが、お客様の事業所内でそういうスタッフを雇うのではなく、お金周りは全部税理士に任せたいというニーズに応える形で、給与計算から振込など一切の口座管理を引き受けています。長いお付き合いとお互いの信頼関係があってこそのパートナーシップですが、そこまでいかなくても必要に応じて総務的な業務の代行というのもノウハウがあるのでご相談に乗っています。
最近は独立開業の方が増えてきているので、そうした方には一から丁寧に仕組みを作るところからサポートをしています。
相続など資産税は豊富な経験をもとに最適な方法を提案
ー 山下先生の得意分野はありますか?
山下 桂 税理士
もともと30歳代の頃から不動産に絡む相続案件を多く引き受けていたこともあり、相続税など資産税には強いです。相続の場合には申告手続きだけならどの税理士に依頼しても問題なくできると思います。
ただ、どの財産をどのような形で分割するかなど、相続はやり方によって税額が大きく変わってきます。ですからそうした経験や知識がある税理士に依頼するかどうかといったことで納税額が大きく変わる場合があるということを知っておいたほうがいいですね。
ー 例えばそれはどういったことでしょうか?
山下 桂 税理士
相続では一次相続、二次相続と続くのが一般的ですが、目の前の一次相続だけを見て方針を決めてしまうと次にやってくる二次相続で高くついてしまうケースも少なくありません。相続というのは目の前のことだけでなくその次が隠れていることも多いので、そこまで想定して検討しないと不利益を被る可能性があります。
当事務所で相続の依頼を受けた時には、一次相続の手続きを行う中で二次相続のことまでシミュレーションして将来起こりうることを考慮した上で一次相続の段階でどのようにしたらいいかということを提案しています。相続の場合には長期的な視点に立って有利な提案ができるかが重要なんです。
最近ではそうしたことをわかった上で一次相続、二次相続のことをきちんと把握したいのでどうしたらいいのでしょうかという相談もいただきます
ー 生前の相続対策のご相談も多いということですか?
山下 桂 税理士
事前対策の依頼もありますが、それはまだまだ数が限られていますね。実際に相続が起きてから申告の依頼を受けるのほうが圧倒的に多いです。
ー 相続のご相談の中で特に印象に残っているケースはありますか?
山下 桂 税理士
相続人ご本人が申告を自分でやろうとして計算していたら相続税が300万円ぐらいかかるということがわかった方がいらっしゃって、その方の奥さまが専門家に相談してみたほうがいいとご主人を説得して私のところに依頼が来ました。
自宅と自宅以外の建物が建っている敷地権の区分登記がされている資産があって、税法を見ただけでは判断が難しい特殊なケースだったのですが、事前に資産税に詳しい先生と相談したりしながら、お客さんにもリスクがあるということを説明した上で申告を行いました。結果的に300万円かかると思われた相続税をゼロにすることができました。これは事例のない珍しいケースでしたが、こちらで色々調べて申告書にまとめたことが認められ、納税者にとっては良い結果となった印象に残る案件でした。
ー 経験が豊富な山下先生に相談したからこその結果ですね。
山下 桂 税理士
資産税では専門家にも柔軟な発想が求められます。事例や法律をみているだけでなく自らアイディアを出して申告ができるかで違いが出ることもあります。色々な経験をして悩んだ中からいいアイディアが出てくることもあるので、経験の差が出やすい分野なんです。また法律も変わるので変わった法律にどう対応していくかということも難しい点ですね。
ー 申告のやり方次第で何百万も税額が違ってくるのは大きいですね。
山下 桂 税理士
資産税は金額も大きいし税額も大きいので、申告の仕方によって差が出るケースも少なくありません。また相続や贈与ではきちんと申告することで非課税になるという方も多いので、これからますます税理士のニーズは大きくなると考えています。
ー 他にも印象に残っているケースはありますか?
山下 桂 税理士
病気のお母様の面倒を亡くなるまでみていたという娘さんの相続の申告をお手伝いしたのですが、娘さんは別の場所にご自身の住居を持っていて、本来なら「特定居住用宅地の小規模宅地等の特例」は使えない状況でした。が、お母様の具合が悪くなってからは面倒を見るために同居状態だったというお話を伺って、これは特例が認められるかもしれないと思いその事実を説明する状況説明書を作って申告を行いました。
犬の散歩を娘さんがいつもしていたとかご近所の方の証言をいただいたりしながら娘さんが同居していたという状況がわかるように説明書を作成して申告書に添付したら認めてもらえました。
このように特例として認められるかどうかで評価額が大きく違ってくることも少なくありません。この方の場合も形式的に見れば特例は認められないので、事実を知らなければ通常の評価額で申告することになりますが、形式でなく実態がどうなのかということまで、しっかりと把握できれば、納税者に良い結果を導けるケースもあります。
税務だけでなくさまざまな悩みの身近な相談相手になりたい
ー どうして税理士になろうと思ったのでしょうか
山下 桂 税理士
実家が商売をやっていたこともあり、学生時代から自分がサラリーマンになるというイメージがあまり湧かなかったんです。
大学も商学部で財務諸表や簿記などが科目にあって、公認会計士に興味がありました。そこで大学4年生の時に税理士試験を受けて簿記論で合格。そのまま税理士の世界を目指しました。
同級生は9割以上が商社や銀行などの上場会社に就職するような時代でしたし、私も会社訪問など就職活動もやりましたが、意欲が無かったためか就職かなわず、結果運よく税理士として専門家の道を選択しました。
ー 実際に税理士になってどうでしたか?
山下 桂 税理士
税理士としていろんな相談をいただきますが、税金のことばかりでなく様々な悩みを丁寧に聞くように心がけています。
お話を伺って私の考え方を述べたりするなかで、ご相談者が判断や決定ができるようになるのはうれしいですね。
そういう方の相談相手になれる立場にいて、お客様に感謝されることも多く、喜んでもらえることが原動力になっています。
ー 日々お忙しそうですが、休日は何をされていますか?
山下 桂 税理士
税理士になってから、合気道(4段)、杖道(3段)、野球部、テニス部、ゴルフ部、カラオケ同好会等の同好会に積極的に参加し30年過ぎました。
そして、還暦を境に実は6年ほど前からライブ活動などをやってます。BiLL-BOSEというバンドのメンバーとともに洋楽を中心に、踊りながら歌うパフォーマンスをステージで、ボーカルを担当しています。さらに女性バックコーラスと一緒に、1950年代60年代のオールディーズのライブに精力的に取り組んでいます。吉田拓郎も好きで、ギターで弾き語りライブもします。
事務所のある麻布十番納涼まつりや、奥沢音楽祭でライブ出演をしたり、銀座タクトや自由が丘マッカートニーや原宿クロコダイルや四谷ソケースロックといった老舗ライブハウスで、年間5、6ステージほど行なっていて、トータルではこれまでに40ステージぐらいになります。
先日は、沖縄のコザ市にあるキャノンクラブでライブを行いました。
ー プライベートもアクティブなんですね。最後に読者にお伝えしたいことがありましたらお願いします
山下 桂 税理士
私は相談者に対して常に身近な存在としてその方の悩みや不安を親身になってサポートをするというスタンスでサービスを提供しています。税理士にも色々なタイプがいますし、相性というのもあります。税理士を替えたいと言って当事務所にいらっしゃる方の中には、いつも怒られてばかりで辛かったとおっしゃる方もいます。自分と合わない、相談できない税理士と付き合っているのはある意味不幸です。中途半端な情報で処理をされている可能性も大きいですから納税者さんにとって不利益になっていることもあり得ます。
ですから税理士を探すときには、自分にとってなんでも気軽に聞けるパートナーとしてどうかという視点で見つけてもらえるといいなと思います。そういう税理士さんはたくさんいらっしゃるので、ぜひ納得できるまで探してみてください。