困った時に相談できる「町医者」のような税理士事務所でありたい
名古屋で開業して30年を超える歴史を誇る岩崎勝彦税理士事務所。顧問契約をはじめ、相続・資産税相談のほか、事業承継まで幅引くサポートを行っています。所長の岩崎勝彦税理士にお話を伺いました。
岩崎 勝彦 税理士
税理士法人タックス・ラボ
更新
顧問契約ほか相続・資産税、事業承継などの業務に強み
ー 岩崎勝彦税理士事務所ではどういった業種、業態のお客様が多いのですか?
岩崎勝彦 税理士
顧問先は、フランチャイズ(FC)加盟店のオーナーや建築・建設業、飲食店、医療系などさまざまです。いずれかの業種・業態に特化するのではなく、会計人として30年培ってきたキャリアを活かして、幅広い業種に対応しています。
携わったことのない業態の場合は、とにかく現場に出向いて肌で感じ、その業界についての知識を身につけるようにしています。興味は尽きることはないですし、常に勉強をしていたいという考えがベースになりますね。お客様の年齢層も20〜40代の方から、開業時からのお客様で60〜70代の方もいらっしゃいます。当事務所は税理士が2人、ほか職員が4人いるので、幅広い年代のお客様に対応することができます。
ー 主な業務内容を教えてください
岩崎勝彦 税理士
顧問契約をベースに、それに伴う起業支援、相続・資産税、事業承継などのご相談に対応しています。起業支援については顧問契約をしていただくお客様に対して、特別価格で会社設立の手続きを行っています。事業承継については、2018年に経営革新支援機関の認定を受け、現在力を入れているところです。
ー 法人・個人の割合はどうなっていますか?
岩崎勝彦 税理士
法人8割、個人2割という感じです。相続・資産税については、顧問を行っている経営者や従業員の方などの相談に応じることが多いですね。
ー 岩崎勝彦税理士事務所では、相続税や資産税を得意分野とされていますね
岩崎勝彦 税理士
相続税や贈与税、譲渡所得に係る所得税などを総称して「資産税」といいますが、資産税は突発的に発生することが多く、一般的に課税対象額も大きいのが特徴です。複雑で難解な税金だといわれていますが、弊所は資産税の実績も多く、得意分野としています。当事務所では相続・贈与、不動産譲渡申告について、無料相談も行っています。お悩みの際は気軽にご相談いただければと思います。
ー 事業承継については、どのように対応されているのでしょうか
岩崎勝彦 税理士
2018年に事業承継税制が改正され、適用条件が大きく緩和されました。この特例を利用すると、後継者に事業を譲る際に贈与税・相続税が免除されたり、納付の猶予を受けることができます。この特例を活用した事業承継の提案を行っています。事業承継単体で考えるのではなく、贈与・相続とセットで対応できる点は、資産税に強い事務所ならではだと思います。
ー お客様に喜んでいただいたエピソードを教えてください
岩崎勝彦 税理士
最近担当した案件ですが、業績がよく資本蓄積が潤沢だったため、自社の株式の価値が高額になっているお客様がいらしたんです。そういう状況の会社を次の代へ移すためには、事業承継税制の利用はひとつの方法となります。このお客様の場合は、さまざまな条件がぴったりとマッチして、多額の相続税・贈与税の猶予を受けることができました。とても喜んでいただけましたね。
ー 事業承継について、お客様から問い合わせがあるのでしょうか
岩崎勝彦 税理士
将来事業承継の可能性がある顧問先に対して「元気なうちに対策をしましょう」と、こちらから提案を行うことが多いですね。事業承継税制の手続きは煩雑なので、制度に精通している税理士でないと対応が難しいでしょう。また、認定を受けるまでの手続きに1年間は見ておく必要があります。さらにその後も長期的な手続きがあるので、税理士にとってはある意味勇気が必要です。
ー 勇気とはどういうことですか?
岩崎勝彦 税理士
事業承継税制の適用を受けて贈与税・相続税の納付猶予を受けた場合、5年間は毎年、都道府県知事宛に「年次報告書」、所轄税務署宛に「継続適用に係る届出書」を、6年目以降は3年に一度所轄税務署に「継続適用に係る届出書」を提出しなければなりません。適用後も長期間に渡り、猶予手続きを行う必要があるので、税理士事務所の存続が条件となってきます。手続きを引き継げる体制を作っておかなければならないので、責任を持って引き受ける勇気が必要なんです。
業績がよくて株価が高く、未来展望が開ける会社にとっては、事業承継税制を利用するメリットがありますが、その反面リスクもあります。リスクをしっかり説明しつつ、お客様と意思疎通をはかりながら進めていくことが大切です。
お客様の目線で仕事をし、信頼関係を築いていく
ー お客様と対応する際に心がけていることはありますか?
岩崎勝彦 税理士
この業界は人との関わりあいですから、仕事ができるできない以前に、人間性が占める割合が非常に高くなります。お客様からしてみれば、お金関係のすべてをさらけ出しているので、信頼関係は絶対です。これを誤ってしまったらせっかくいい仕事ができても、お客さんは離れていきます。こちらの思い込みで仕事をしないということですね。そのかわり、お客様の立場に立って仕事をして、終わったときに「ありがとう」と感謝された瞬間は本当に最高です。
ー 岩崎勝彦税理士事務所の特徴を教えてください
岩崎勝彦 税理士
お客様の目線で仕事をすることを常に心がけています。顧客企業のスタッフの一員として意識を共有し、税理士としてサポートを行います。また「もし私が依頼するとしたら、どんな税理士に頼みたいだろうか?」と考え、そうした税理士事務所であろうとしています。お客様からすれば、自分の要求にできるだけ応えてくれて、仕事もレスポンスも早い税理士がいいですよね? 料金も安いほうが安心です。また、税理士だからと構えるのではなく、話しやすい人がいいと思いますので、当事務所の対応はフレンドリーです。そのため、お客様からも先生ではなく名前で呼ばれることが多いですね。
ー ほかの税理士事務所から移られてくるお客様は多いんですか?
岩崎勝彦 税理士
本来はそうしたケースは少ないのですが、最近は少し増えていますね。理由としては、顧問料が急に上がったとか、あまり訪問してくれない、相談しても返事が遅いなどです。ですから、当事務所ではそうしたことのないよう、例えば即答できないことでも、すぐに調べて返答するようにしています。相談への返事や書類のやりとりがしやすいので、LINEでお客様と連絡を取り合うこともけっこうあります。
ー LINEで対応しているのは珍しいですね
岩崎勝彦 税理士
メールももちろん使いますけれど、こちらの方が早く対応できて使い勝手がいいことがあります。当事務所は担当制をとっているので、こうしたやりとりができています。
ー 現在、お客様のために力を入れていることはありますか?
岩崎勝彦 税理士
お客様自身が会計ソフトに記帳していく自計化を推進しています。会計ソフトを使わない昔ながらの丸投げの記帳は、時間がかかります。当事務所では弥生会計のインストラクターが常駐しているので、会計ソフトのインストールから入力方法のトレーニングなど、まるごとサポートすることができます。
顧客にとっては最初は大変かもしれませんが、軌道に乗れば後々楽ですし、よりコンサルティングを充実することが可能です。なお、当事務所の副所長税理士はSE出身なので、パソコンやネットワーク関連のお悩みにも対応できます。
ー 幅広いブレーンとの提携により、ワンストップでの対応が可能となっていますね
岩崎勝彦 税理士
バックブレインパートナーとして弁護士、社会保険労務士、行政書士、建築士などの幅広い資格所有者がいます。お客様は税務以外にもいろいろな悩みをお持ちなので、提携する専門家をご紹介することで、当事務所で解決していただける体制を整えています。外国人労働者が働いている事業者などは、入管他許可申請が必要になってくるので、業務に精通した行政書士を紹介していますね。
後方支援部隊として、経営者の方々をバックアップ
ー お忙しそうですが、休日はなにをして過ごしているんですか
岩崎勝彦 税理士
お客様とゴルフに行ったりしていますね。親交を深めるのが目的なので、その際に仕事の話はしません。それ以外は愛犬と散歩に行くなどですね。ただ最近は忙しくて、プライベートの時間はなかなか取れていないんですよ。
ー 岩崎勝彦税理士事務所では土日も対応しているんですね
岩崎勝彦 税理士
営業時間は月曜から土曜日は朝9時〜21時までで、日曜・祝日は予約をいただければ対応しています。あまりよくないとは思うんですが、趣味が仕事のようなところがありますね。事務所に来ていただくこともありますが、企業訪問を基本としていて、愛知県、岐阜県、三重県でしたら、お伺いしています。まあ、ゴルフで行ける範囲だったら伺いますという感じですね(笑)。私は元々サッカー部ですし、身体を動かすのが好きなので、フットワークは軽いんです。
ー お客様にとってどのような税理士事務所でありたいと思っていますか
岩崎勝彦 税理士
困った時にすぐ相談できる「町医者」のような事務所でいたいですね。税務・会計以外の分野でも、まずは相談していただければ、できる限りアドバイスさせていただきますし、必要であれば専門家をご紹介します。私たちにとっては、お客様に喜んでいただくのが一番の幸せだと思っています。
ー 経営者の方にメッセージをお願いします
岩崎勝彦 税理士
事業の規模にもよりますが、経理や税務に関わる業務は、できれば専門家にアウトソーシングすることをお勧めします。起業した理由を思い出してください。事業を軌道に乗せるためにも、仕事に専念していただいて、それ以外のことは専門家に任せてください。私たちは後方支援部隊として、経営者の方々をバックアップさせていただきます。お気軽にご相談ください。