税理士事務所インタビュー | 経営者の良きパートナーとして、何十年も続く信頼関係を築く
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税理士インタビュー

経営者の良きパートナーとして、何十年も続く信頼関係を築く

斉藤会計事務所は、名古屋市で30年以上もの実績があり、お客様と税理士という関係を超えた人間同士の付き合いを大事にされている事務所です。所長の斉藤雅裕税理士に話を伺いました。

斉藤 雅裕 税理士

斉藤会計事務所

更新

地元密着型で信頼関係を築く

ー 先生の事務所で今力を入れている業務について教えてください

斉藤雅裕 税理士

開業・会社設立や、税務調査ですね。ただ、うちのお客さんは一人か家族から始めて、そこから開業して法人を作ったり、少しずつ大きくなっていった経営者がほとんどです。ですから、銀行や弁護士さん、社会保険労務士さん、行政書士さんなどいろいろな方々と連携し、税務・会計面だけでなく経営や経営以外のことでも、さまざまな相談に乗ることができるような事務所を目指しています。

どちらかというと、大きな病院というよりも地元密着型の町医者のような感覚で信頼関係を築いていくという形です。

ー 開業支援のご相談内容で多いものは何ですか?

斉藤雅裕 税理士

事業を立ち上げるときの融資に関するもののご相談です。具体的には、銀行からの融資や助成金などの相談が一番多いですね。そのため、借入や助成金の申請についてのアドバイスをし、公庫さんや銀行さんを紹介したりしながら、創業支援の融資支援を多く扱っています。

30年以上税理士をやってきて経験を積んできていますので、会社を作った方がいいのか、個人でやった方がいいのか、社労士さんが必要なのかなど、ご相談者には選択肢をいろいろ提供することを意識しています。

ー 「リタイア後開業支援」というのはどういうことをされるのですか。

斉藤雅裕 税理士

今はもう定年退職しても100歳まで生きる時代ですから。退職をして年金受給をして生活しようという人もいるし、元気な人でまだ働きたいという方も増えています。就職という形だけではなく、年金をもらいながら副業的に働きたいという方もいらっしゃいます。

うちの顧問先を紹介して従業員や顧問、あるいは外注など、できる仕事はいくらでもありますので、新たなものを何か始めるというよりも、どこかの仕事のお手伝いをしてもらうということですね。それも一つの開業になると思うんですよね。

現役の頃の肩書きや経験を活かして、手伝って欲しいという企業もありますので、積極的にご紹介しています。皆さん自分の空いた時間で会社と関わって力を発揮されていて、活き活きされていますね。

ー 税務会計について、他の事務所と違うサービスなどはありますか?

斉藤雅裕 税理士

他の事務所というよりも、顧問先のお客様先のニーズはひとりひとり全然違いますから。お客様に合わせて、できるだけ臨機応変に、高品質高スピードということを常に心がけています。

また、節税や決算打ち合わせについては、前もって計画的にやっていくということも心がけています。税務会計だけにとらわれず、例えば、生命保険の種類、不動産、建築など、生活していく上で、会社を伸ばしていく上で、あるいは困ったときなど、お客様にとって必要な情報は、いつでも提供できるようにしています。

ー お客様に喜んでいただいたエピソードを教えてください

斉藤雅裕 税理士

ずっと長く付き合ってきた社長さんが入院されて臨終を迎えるような時に呼ばれて、「後のことはお前に任すな」って言われたことがありました。これは税理士冥利に尽きますね。

こうしたお客様との信頼関係は、この十年でうまく築けてきたのではないかと感じています。家族構成から全てをだいたい把握できていますから、相続や事業者保険も事前に準備してあって、全てうまくやってくれるという安心感を持っていただけていたら、それが一番嬉しいですね。

あとは、税務調査や融資が下りた時や、いい不動産が買えた時なども喜んでいただいています。

ー 相続の話が出たのですが、事前の相談と事後の相談は、どちらのほうが多いですか?

斉藤雅裕 税理士

事前と言うのは、すごく難しいですね。先にお子さんが亡くなられるように、順番が変わってしまうことも結構ありますので。相続対策は、もちろん財産があって積極的にやられている方は、資産の移転をしたり、評価の低いものにしたりしていますが、やはり多いのは事後処理になりますね。

僕の顧問先については、こうなったらこのぐらいの税金になる、こうすれば次の相続がこうなりますという相続のシミュレーションソフトを使って行っています。

代が変わるときには、結構な相続税がかかってきますからね。そうした点では、遺産分割の工夫についてアドバイスをさせていただきます。ただし、こちらが決めることではないので、先程言ったように情報提供程度にはなってしまいますね。

ー 生前対策として、事前にやっておくべきことがあれば教えていただきたいのですが

斉藤雅裕 税理士

意識の問題としては、相続人ではなく被相続人の方が今後のことを真剣に考えていただきたいです。一番推薦するのは遺言を残すということです。節税だとか、納税資金の準備だとかの前に、まず一番大切なのは円満な相続ですから。

遺言には100%従う必要はないので相続人たちで話し合いがつけば、後から遺産分割を変えることもできますが、やはり遺言があるとないとでは主導権の問題など全然対応が変わってきます。

被相続人の方が元気なうちに積極的に遺言を書いていただくといいですね。若い人たちも一緒だとは思うんですが、いつ亡くなるかは分からないですから。とにかく円満な相続で、兄弟がそれで争うことが無いようにしてもらいというのが一番の願いです。

高品質高スピード低価格 人間同士の付き合いであることは基本

ー 先生はYouTubeやブログ、メールマガジンなどで、数多く情報を配信されていますね。

斉藤雅裕 税理士

一番は自分を知ってもらうことです。そして、うちの事務所を知ってもらうこと、メンバーひとりひとりを知ってもらうということで、うちのスタッフにもブログを書いてもらっています。

やはり会計事務所のスタッフというとなかなか人にアピールすることが苦手な人が多いものですから、自信を持ってもらうのも含めて、自己アピールができるような練習になるという狙いもあります。実際にお客様にお会いして対応するのは、スタッフですから。

お客様からもブログを見たよという反応をいただくことも多いです。「犬、飼っているんですね」とか反応があると、気にしていただいているんだな、って。気にならないなら見ませんからね。気にしてもらえるような存在になっていけば、表面的な相談だけではなくて、ぶっちゃけた正直な相談がでてくるじゃないですか。そうなると、やはりいい付き合いができる関係になってきますよね。最終的には人間同士の付き合いですからね。

ー 事務所のモットーである「高品質 高スピード 低価格」について、詳しく教えてください

斉藤雅裕 税理士

僕は特にその中でも「高スピード」を大事にしています。特にレスポンスです。質問が来たら少しでも早く答えるようにしています。メールでもレスポンスが早い人のほうが信頼できると感じています。できるだけ早く回答するということは信頼関係につながってくると思います。ほったらかしにされると人間は、嫌になるなものですから。そうした点では高スピードという意味でレスポンスを早くできる事務所にしたいと思っていますね。

また「高品質」については、事務所のみんながみんなの情報を共有して話し合うことで、一人の経験だけでは少ないけれど20何人かの経験をみんなで共有し、みんなの経験となるようにすることで、品質を上げられるようにしています。

ー 「低価格」についてはどうでしょうか

斉藤雅裕 税理士

低価格についてはもう比較の問題になるのですけれど、「高い」と言われることはあまりないかもしれないですね。お客様には今の価格で満足していただいています。

もちろん売上が落ちたり、規模が変われば、値引きもしています。この20年のデフレの時代はどんどん値引きをしていますね。そう考えると20年前の価格より安いんじゃないかなと思っています。それで、やりくりできるようにはしています。一台のコンピューターでも100社を担当すれば、100で割れるわけですから。お客様が増えてくれば、安くできるような対応をしています。

ー お客様が斉藤雅裕税理士を選ぶ理由について、先生ご自身ではどのようにお考えですか?

斉藤雅裕 税理士

色々な方がいらっしゃいますが、「お願いします。やっていただけますか」と言っていただける方は、全部引き受けます。ですからこっちも「やらせていただいています」という姿勢です。逆にお金を払っているんだからやって当たり前だろと言う方はお断りしています。

ご縁で出会ったのですから、できるだけ長くお付き合いしていきたい。そうした姿勢であれば、まず断ることはないですね。実際に長い付き合いのお客様は多いです。なので、お客様を集めて運動会をやったりしています。また、付き合いの長いお客様から別のお客様をご紹介いただくことも多いです。

税理士と顧問先というよりも、人間同士の付き合いであることは基本だと思います。どの仕事もそうだと思いますが、僕は姿勢としてはそこを第一にしています。そして、なんでも相談できる、親身になって考えてあげられることが、何よりも大事なことだと思います。

経営者の良きパートナーに

ー 先生が税理士になろうと思ったきっかけはなんですか?

斉藤雅裕 税理士

僕は正義感が強いところがあって、昔はロビン・フッドみたいに、悪と戦うことに憧れていたんですけれども、歳をとって経験を積めば積むほど、みんなの役に立つ仕事がしたいと思うようになりました。だからスポーツ選手などよりもどっちかというとお医者さんのような、信頼されるような職業はないかと考えて、税理士を選びました。

今はどちらかというと名探偵コナンを目指しています(笑)。コナンは毛利小五郎さんの後ろに隠れて、縁の下の力持ち的な感じでおりますから。縁の下の力持ちで、こそっと先生のお陰でここまでになったよっていっていただければ、それだけで嬉しいですね。

ー 今後、事務所をどうしていきたいと考えていらっしゃいますか

斉藤雅裕 税理士

今の町医者的な感覚を持ちながらも、大病院の技術や設備や施設などを備えていきたいとは思うのですが、基本的にはスタイルをどうしたいというのはあまりないですね。

ただ経営者の方はやっぱり孤独ですから、不安をできるだけ払拭できる情報を提供をして、良きパートナーとして選んでもらえる税理士になっていきたいと考えています。

ー 先生が税理士、会計人として大切にしている考えを教えてください

斉藤雅裕 税理士

会計人としてというよりは人間として、お互い上も下も右も左もなくて、みんな対等だと思っています。 スタッフにしても得意先にしても取引先にしても、みんな大切な人ですからね。そういった点では一人ひとりの立場に立って、その方の目指すものを理解して、それをできるだけ叶えてあげられるようにしていきたい。それは、会計人としてというよりは、僕の役割だと思っています。

ただ、「真面目=いいこと、儲かる」という図式はないと思っています。色んな立場に立って色んな情報をとにかく提供していきたいです。会計人としてスピード・正確さは大切かもしれないですが、事後処理をするというよりも、未来会計というとちょっと大げさですが、先を見るための指標として作っていきたいと思っています。

ー 先生の趣味について教えてください

斉藤雅裕 税理士

僕は体育会系なもので、スポーツが好きですね。スポーツならほぼなんでもやります。学生時代はテニスや野球といった球技をやっていました。やるのも好きですし、応援するのも好きです。

年を取ってからはマラソンをはじめました。うちのスタッフもみんなはまってきています。マラソンのイベントにも協賛させていただいています。健康が何をするにも一番大切なことだと思っていて、自分も含めてスタッフもお客さんも健康になってもらうのが一番嬉しいですから、そうした点でもスポーツは推進していますね。

ー 最後にインタビューを読んでいる方々に向けて、一言お願いします

斉藤雅裕 税理士

経営者で商売をやると、敵や孤独感などいろいろなことが出てくるものです。税理士は誰でもいいだろう、安ければいいだろうと選ばれるかもしれないですが、僕は税理士は、経営者の唯一の良きパートナーだと考えています。銀行などは転勤がありますが、税理士との付き合いは長く続いていきますので、良きパートナーという視点で税理士を選んでいただきたいなと思います。

逆に、税理士を間違って選んだら余計に財産を失ってしまうことにもなりますので、安さや近さではなく自分と相性の合う税理士を選んでいただきたいなと思っています。税理士は相性だと思いますので、もし相性が合わないなと思ったら、替えていただくことも大事です。税理士を替えると税務署が入るんじゃないかと勘ぐる方もいらっしゃいますが、そんなことはありませんので、是非自分にあった良い「お医者さん」を選んでいただきたいと思います。

インタビューを終えて

編集後記

お客様にとって親しみやすい事務所づくりを心がけている斉藤会計事務所。税務が全くわからないお客様でも親身にご相談を受けてくださり、税務相談はもちろん、節税対策、売上支援などもトータル的に見て頂けます。税理士を中心に、スタッフ皆様でサポートしてくださる事務所ですので、困ったときには頼りになる事務所としておすすめいたします。

斉藤雅裕(税理士) 斉藤会計事務所

従業員数:21名(うち税理士1名) ※平成31年3月現在
所在地:〒457-0038愛知県名古屋市南区桜本町95アルスビル2F
[ホームページ] http://www.saitokaikei.co.jp/

<プロフィール>
税理士、行政書士、ファイナンシャルプランナー。斉藤会計事務所代表。行政書士斉藤雅裕事務所代表。1982年滋賀大学経済学部卒業。伊藤啓三税理士事務所、斉藤誠税理士事務所を経て、1986年税理士資格取得。1989年、30歳のときに斉藤会計事務所を開業。現在に至る。