融資の種類から必要書類まで、融資で資金調達するための基礎知識
融資とは、金融機関などから法人や個人が資金を調達することです。目的には、住宅購入や自動車購入など様々なものがありますが、このページでは、事業のための融資についてご説明いたします。
融資は無条件に資金をもらうわけでなく、審査を経て資金を借り入れます。そのため、審査では、しっかりと返済ができるかどうか事業計画書など様々な資料などをもとに、厳しく行われます。
融資を行う機関や融資の種類、必要な書類やポイントなど、融資で資金調達するための基礎知識を学びましょう。
融資を行う機関
事業を行う法人や個人向けの融資を行う金融機関には、銀行のほかにも、民間の金融機関である信用金庫・信用組合、政府系の金融機関である国民生活金融公庫・中小企業金融公庫があります。また、都道府県各など自治体も融資を行っています。
融資の種類
ひとことで融資といっても、資金使途や借入・返済方法によって、証書貸付・手形貸付・プロパー融資・ビジネスローン・信用保証協会付融資など、様々な形態や種類に分けられます。
融資の必要書類
受ける融資によって違いはありますが、用意する必要のある書類には、事業計画書・決算書・資金繰り表・試算表・返済計画表などがあります。
決算書で見られる勘定科目
決算書については、3期分が必要になることが多いようです。たとえば銀行で融資を受ける場合には、最初の受付段階で担当者が決算書をチェックし、そこで、決算書を預かってもらえるかが最初の関門になることがあるようです。このときには、売上・税引き後利益・借入金・固定資産・資本金の勘定科目を主にチェックし、「売上が足りなくて赤字が続いているにも関わらず解決策が見えない場合」「売上・利益に対する借入金額が大きく、返済に不安がある場合」にはその場で断られることもあります。そのため、普段から売上アップだけでなく、利益率アップ・借入圧縮を心がけておくと良いでしょう。
資金繰り表を提出すると好印象
資金繰り表とは、収入と支払いの状況をまとめた資料で、月単位でまとめたものが求められることが多いようです。この資金繰り表は必須でないことも多いのですが、提出することで、資金に対する意識が高くしっかり管理されている裏付けにもなるため印象が良くなります。
融資を成功させるための注意点
自己資本
融資を成功させるのに自己資本がどれくらいあるか、自己資本比率は重視されるポイントです。これから起業することを考えているときには、コツコツ働いて貯金をするなど、ある程度の自己資本ができてから事業を始めると良いでしょう。
資金使途
また、融資で必ず確認されるのが、借り入れたお金を何に使うのかという資金用途についてです。大きく分けて設備投資と運転資金に区分できます。運転資金という場合、実際には赤字の補填や他行の借入の返済資金などが含まれることも多く、悪いイメージを持たれる可能性もあるため、できる限り具体的に説明できるようにしておきましょう。
前向き資金のために融資を申し込みましょう
資金使途の内容を前向き資金と後向き資金に区別して呼ぶことがあります。売上の増加または生産性を向上させるために必要となる資金が「前向き資金」、売上の減少や不良債権の発生によって資金繰りのために必要になった資金が「後向き資金」です。この後向き資金を目的として融資の場合には、審査を通ることが難しくなります。
【記事協力者】神尾 えいじ 「資金繰り110番」代表取締役 株式会社インペリアル・サポート(http://www.sales-110.jp/)
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※ゼネラルリサーチ調べ